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2024.09.24

FinTech(フィンテック)の基本をおさらい!意味や注目分野、展望などについて解説

「金融が変われば、社会も変わる!」を合言葉に、未来の金融を描く方々の想いや新規事業の企画に役立つ情報を発信している「オクトノット」がこの度MetaStep(メタステップ)の「提携メディア」に参画頂きました!

今回は、コラボ企画第1弾として、コラム「FinTech(フィンテック)の基本」をご提供頂きました。FinTechの基礎、課題、未来を学んでいきましょう!

●「オクトノット」とは

NTTデータの金融DXを考えるチームが、未来の金融を描く方々の想いや新規事業の企画に役立つ情報を発信するMetaStepの提携メディアです。「金融が変われば、社会も変わる!」を合言葉に、金融サービスに携わるすべての人と共創する「リアルなメディア」を目指して活動されています。

金融業界ではすっかり定着した感のある「FinTech(フィンテック)」という言葉。しかし「言葉はよく見かけるけれど、FinTechの意味や具体的なサービスはよく知らないな…」という方も意外と多いのではないでしょうか。そこで、本記事ではFinTechの意味や注目分野・具体的なサービスなど、FinTechの基本の「き」を解説します。

FinTech(フィンテック)とは

FinTech(フィンテック)とはFinancial Technologyの略で、金融領域に新しいテクノロジーを結びつけることで生まれた新たな金融サービスを指します。身近な例としては、コロナ禍で感染による被害が広まる中で、お金に触らなくても決済ができる非接触技術を使った新しい決済サービスが世界中で大きく伸びました。

<FinTech企業とは>

最新の技術を用いて金融サービスを提供している企業を「FinTech企業」といいます。FinTech企業というと新しいベンチャー企業をイメージしがちですが、既存の金融機関でも、最新のテクノロジーを活用した金融サービスを提供していればFinTech企業と呼ばれています。

FinTechの歴史と背景

「FinTech」という用語は、米国で2000年代前半から使われていました。ただし、一般に広く認知され始めたのは2015年頃からです。FinTechへの多額の投資が報道されるようになったのもこの頃でしたし、日本でも2015年に一般社団法人Fintech協会が発足し、官民連携の機運が高まりました。

この時期にFinTechが普及した背景として、「リーマンショック」と「技術革新」の2つが考えられます。

● リーマンショック:2008年に大手投資銀行リーマン・ブラザースが経営破綻したことに端を発し、世界的な金融危機が起こりました。一般の利用者や企業において金融業界に対する不満が増加し、金融業界はその不満を解消すべく新たなサービスの開発・提供に注力するようになりました。

● 技術革新:どうしても安心・安全が先に立ち、新しすぎる技術を採用しづらい金融業界でも活用できるテクノロジーが成熟し始めました。

<金融庁の方針転換もFinTech浸透の大きなポイント>

近年の金融庁は国民の財産を守り・増やすことを第一の目的に掲げ、新たなサービスの開発や展開を後押しする存在に。FinTech企業とも積極的に協議を重ね、日本におけるFinTechの普及をサポートしています。

FinTechに似ている●●●Tech語

FinTechと共に使われるようになった他の合成語についても、この際整理しておきましょう。いずれもFinTechからの派生ですが、より専門性を強調したい場合に使われます。

用語                                  

概要

RegTech

(レグテック)

Regulatory Technologyを掛け合わせた造語。 「規制」に対応したり、活用したりする新しいテクノロジーやサービス アンチマネーロンダリング

SupTech

(スプテック)

Supervisory Technologyを組み合わせた造語。 金融庁や財務省、中央銀行などの「監督」当局が活用するテクノロジー 市場モニタリングによるインサイダー取引の取り締まり

InnsureTech

(インシュアテック)

「Insurance(保険)」と「Technology(テクノロジー)」を掛け合わせた造語。テクノロジーを用いた新しい保険サービス 車に取り付けたセンサーで日々の安全運転や事故連絡をサポートする自動車保険会社のサービス、等がある

WealthTech

(ウェルステック)

「Wealth(富)」と 「Technology(テクノロジー)」を組み合わせた造語。 富裕層向けの高度で専門的なサービスに端を発し、資産管理を多くの人に、より身近に提供するサービス ロボアドバイザー

FinTechの注目分野

FinTechの分類方法にも様々なものがあります。

Octo Knot(オクトノット)では、実際にお金が活躍する「つかう」「ためる」「かりる」と、それらを総合する「みえる」の四つの分野で整理しました。また、多くのFinTechが生まれては消えていきましたが、これまでの歴史上インパクトがあったり、今も残っていたりする例を特に取り上げて紹介します。

 

お金をつかう(決済、送金)

お金をつかう(決済や送金)分野では、キャッシュレス決済や個人間送金などがFinTechに該当します。以下の例が今でも記憶に残っていたり、使われたりしているFinTechです。

・店頭支払い:お店が提示するQRコードか、買い物客が提示するQRコードをスキャンすることで、支払いを完了する(例:PayPay)

・個人間送金:小切手やATMに代わり、スマホから手軽に送金できる(例:PayPal、ことら、Venmo)

多くの人にとって、一番身近なのは支払い=決済でしょう。それだけに様々なサービスが生まれては消えてを繰り返してきました。例えば、PCがインターネットにつながっていれば、支払いや送金ができるPayPalの登場は、スマホがなかった時代において画期的なものでした。

また、スマホの普及に伴ってサービスも進化し、米国ではVenmoやCashAppが、日本でもPayPayがそれぞれ人気を博しています。

お金をためる(貯蓄、投資)

お金をためる(貯蓄、投資)分野には、例えば以下のFinTechのサービスがあります。

・Acorns:米国で“元祖”おつり投資を手掛けるサービス

・トラノコ:「おつり投資」や「ポイ活」など生活に密着した資産形成サービス

・finbee(自動貯金アプリ):カード払いの端数を「おつり貯金」ができるアプリ

・ウェルスナビ(WealthNavi):全自動の資産運用サービス

貯蓄や投資の分野は、決済に関するサービスほど一般的に認知されている、とは言えないのが実情です。

しかし、FinTech初期の米国では、おつりを自動的に貯めたり、投資したりすることで貯蓄や投資のハードルを下げるサービスが若者を中心とした数百万単位のユーザーの心をつかみ、人気を博しました。この分野では、AI(人工知能)の活用によって手間や時間を軽減してくれる「ロボアドバイザー」というサービスが有名です。

日本ではNISAの発足や老後資金2000万円問題などを契機に、投資への認知も一般に広まり始めました。投資に関するFinTechのサービスは、これから更に増えていくことでしょう。

――ここから先はオクトノットにてご覧ください――

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「オクトノット」は、NTTデータの金融DXを考えるチームが、未来の金融を描く方々の想いや新規事業の企画に役立つ情報を発信。「金融が変われば、社会も変わる!」を合言葉に、金融サービスに携わるすべての人と共創する「リアルなメディア」を目指されています。「オクトノット」と「MetaStep」で今後様々なコラボも検討しています。

※本記事の内容には「Octo Knot」独自の見解が含まれており、執筆者および協力いただいた方が所属する会社・団体の意見を代表するものではありません。