メタバースとは、インターネット上に構築された3Dのバーチャル空間です。主にゲーム分野での活用が目立つメタバースですが、最近ではビジネスや教育などの現場でも利用されることが増えています。
この記事では、メタバースをビジネスに活用したいと考えている方や、メタバースの基礎知識を学びたいと考えている方に向けて、日本の国内外で注目されている代表的なメタバースプラットフォームについて解説します。
(引用:CALIVERSE 公式)
CALIVERSE(カリバース)は、韓国発のメタバースプラットフォームです。
2021年ロッテグループに編入し、ゲームエンジンの「Unreal Engine」をベースに開発された、リアル世界を超える「ハイパーリアル体験」をうたった圧倒的なグラフィックと、マルチデバイス対応が特徴です。ディスプレイに特殊なフィルムを貼れば、VRゴーグル無しでも3D世界を体感できるようです。
メタバース空間内のビル、店舗といった街並みだけでなく、アバターが身に着けるアイテムから人の影まで、現実世界が目の前に存在するような精緻なクオリティーで表現されています。約60万人(2022年実績)が参加するエレクトリック・ダンス・ミュージックの世界的なイベント「Tomorrowland」と独占提携を発表するなど、今注目を集めています。
(引用:cluster公式Facebook)
cluster(クラスター)は、日本国内で広く利用されているメタバースプラットフォームです。スマートフォンやPC、VR機器を通じて、ユーザーは様々なバーチャルイベントや音楽ライブに参加できます。
clusterは誰でも自由にアクセスできるバーチャルワールドになっており、世界中のユーザーとの交流やコミュニティ形成の場としても機能しています。ユーザーはあらかじめ用意されたアバターを利用できる他、外部のアプリなどを用いて制作したオリジナルのアバターを利用することもできます。
cluster内でイベントを行う際は、マイクを使って話したりスライドや動画をスクリーンに投影したりできるため、ライブイベントやセミナーが実施しやすいプラットフォームだと言えます。
(引用:XANA 公式サイト)
XANA(ザナ)は、web3とAIの技術を活用した国産のメタバースプラットフォームです。ドバイに拠点を置き、日本人のRIO氏がファウンダーを務める「NOBORDER.z」が開発を行っています。
XANAは、メタバースのみに特化したプラットフォームではありません。具体的には、以下のような独自のサービスを多角的に開発・展開しています。
●ブロックチェーン「XANAチェーン」
●NFTマーケットプレイス「XANALIA」
●NFTコレクション「XANA:GENESIS」
●メタバース上の土地「LAND」
●暗号資産(トークン)「XETA」
これらの技術を活用し、3Dバーチャル空間の提供のみならず、仮想世界と現実世界をリンクさせた経済圏の構築にも力を入れています。XANAはグローバル展開を行うプロジェクトでありながら、日本語の公式HPが用意されており、日本人でも情報を得やすい点が特徴的です。
すでに多くの自治体や世界的なブランドともコラボレーションを進めており、メタバースプラットフォームとしての認知を急速に高めています。
The Sandbox(ザ・サンドボックス)は、ユーザーが自らの土地を開発し、経済活動を行える海外発のメタバースプラットフォームです。
The Sandboxは一般的にゲームプラットフォームとされていますが、ブロックチェーン技術を活用して暗号資産やNFTを用いた取引ができることから、一つの経済圏を成すメタバースとしての発展が期待されています。
世界的に知られるゲーム「Minecraft(マインクラフト)」に似た3Dポリゴンのビジュアルや、ユーザー自身がThe Sandbox内で独自のゲームやサービスを作り出せる自由度の高さが特徴です。
メタバース内の土地にあたるNFT「LAND」は、国内の暗号資産取引所Coincheckで取扱いがあるため、The Sandboxでサービスを展開したい日本のユーザーにも比較的入手しやすい環境が整っています。
本記事では、国内外の有名なメタバースプラットフォームを4つ紹介しました。
いずれも独自の特徴を持ちつつも、メタバース内でユーザー自身がオリジナルコンテンツやサービスを作れる点は共通しています。
また、メタバースプラットフォームの多くは、web3の技術を活用しながら開発を進めている点も大きな特徴だと言えるでしょう。