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2023.12.12

【連載】メタバースでビジネスをしたい企業がする質問BEST3

メタバースクリエイター&ディレクターの いけもとしょう さんにメタバースのあれこれを語っていただく本連載。
「企業のビジネス活用目線で執筆をお願いします!」とご依頼したところ、よくある代表的な疑問・質問をまとめてくれました!では、今回もよろしくお願いします!
いけもとしょう

クリエイター/ディレクター

最愛の娘へ贈る「おばけの世界」を「絵本」や「メタバース」に創っている人。創造を続けている目的は『100年残るIPとしておばけのパッチを新たな文化にし、子どもにおもしろい未来を贈る』。

note|https://note.com/ikemotodir

どうも、メタバースクリエイター&ディレクターの「いけもとしょう」と申します。今回は『メタバースで事業を始めたい企業様からされた質問』についてまとめていきます。

メタバースに対する疑問点の中で代表的なものを3つピックアップしお答えいたします。

Q1. メタバース空間への集客ってできるの?

A.あなた自身の、あなたの会社周りのコミュニティ次第だと思います。

現状、スマホの保有率の高さと同レベルで、全人類が「メタバース」を常習的に使用しているかというと、そんなことはありません。

やはり使う人、使われる場所は限られてきます。

なので、「メタバースでイベント開くよ!おいで!」だけだと絶対に人は来ません。

ではどうすればいいかというと、あなた自身、そしてあなたの会社周りの人間が形成するコミュニティの中に、「メタバース」を学習させる必要があります。

「メタバースとは何なのか」「メタバースへの入り方」「メタバースでできること」「メタバースが持つ可能性」などを、しっかりとコミュニティ内の人に学んでもらい、浸透させてください。

その後であれば「メタバース」でのアクションに、多くの人が乗ってくれるでしょう。

Q2. ぶっちゃけ儲かるの?

A.儲かるからという理由で「メタバース」に参入しない方がいいかもしれません。

「メタバース」に対する世間一般の反応や認知度は、「Q1」でお話した通りです。

そんな中で「メタバース」でビジネスをしようとしてもお客さんが集まらないので儲かりません。

現段階は儲からない前提の元、「メタバース」を使ったPDCAをより多く回し、その知見と経験を蓄積しながら、「Q1」でお話したコミュニティの形成を行った方がいいかもしれませんね。

ただし、「toB」なら事業化できる可能性はあります。

要するに、企業のプロモーションとして「メタバース」の企画や制作をプロデュースするという事業です。

例えば自動車メーカーの日産やホンダが「Fortnite」にワールドを展開しましたが、若者へのリーチやエンゲージメントに繋げることが目的の企業がいるなら、YouTubeに動画広告を出すよりこの手が有効かもしれません。

もちろん目の前の利益というより、「メタバースのFortniteに参入しましたぜ」というPRや実績創りも兼ねてると思います。

つまり大手企業もPDCAを回してる最中だということですね。

Q3. それ、メタバースじゃなくても良くない?

A.はい、メタバースじゃなくてもいいと思います。

例えば、「企業のポートフォリオをメタバースに展開する」とか、「打合せやトークイベントをメタバースで開催する」とか。

このあたりの「メタバースでできること事例」をあげた時、多くの経営者さんやご担当者さんに言われたのが、「それ、メタバースじゃなくても良くないですか?」でした。

そのとおりだと思います。

別に事業ポートフォリオはウェブサイトに載せておけばいいし、打合せはZoomでいいし、トークイベントはコロナも落ち着いてきたことだし現実でやっちゃえばいいと思います。

しかし、人類史で初めてインターネットを介したメールのやり取りが行われた、1971年を考えてみると、当時はまだインターネットもPCも一般層への普及はほとんどしていません。

日本の一般層に、インターネットとPCが普及するのは1990年代ごろです。

当時を生きた人間の中には「人に何かを伝えるなら手紙でよくない?」「自分たちの情報を人に見てもらうならパンフレットでよくない?」という声もあがっていたでしょう。

でも今となっては、毎日のように人とやり取りをするときにメールって当たり前に使いますよね。

ここに至るまでには多くの人がPDCAを回しまくり、「どうすればより良いメール環境を整えられるか」と試行錯誤してきたわけです。

私たちが経っている時間軸は、「メタバース」におけるPDCAを回す段階なのです。

一緒に「メタバース」の使い方を、考えていきましょう。

私自身「メタバース」での創造が好きすぎて、若干ひいき目のあるご回答になりましたが、ご容赦ください。

でも私が言いたいことは1つ。

せっかくこんなに面白いものが世の中に現れたのだから、皆で実験して、創造して、「未来の当たり前」を一緒に創っていきましょう、ということです。

では。