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2024.03.21

ブロックチェーンとは何か?仕組みをわかりやすく解説

2024年2⽉にビットコインの価格が過去最⾼額を記録し、「ブロックチェーン」という⽤語をよく⽿にするようになりました。しかし、この技術がどのようなものであるかを具体的に理解している⼈は少ないかもしれません。

この記事では、ブロックチェーンの仕組みやメリットについて、初⼼者にもわかりやすく解説します。

ブロックチェーンとは︖

ブロックチェーンは、情報の記録(データ)を安全に管理するための技術です。⽇本では「分散型台帳技術」と呼ばれています。2008年にサトシ・ナカモトと呼ばれる匿名の⼈物によって発表された、ビットコインの論⽂を元に開発されました。

2009年に最初のブロックチェーンのブロックが公開され、初めてビットコインが送⾦されました。ビットコイン=ブロックチェーンと捉えられることもありますが、ビットコインはブロックチェーンという仕組みの上に発⾏されたデジタル通貨なのです。

ブロックチェーンの最⼤の特徴は、データを中央管理者が⼀元管理するのではなく、多数の参加者の間で分散して管理する点です。その結果、データの改ざんが⾮常に困難になり、透明性と信頼性が⾼まります。

(引用:写真AC

ブロックチェーンの仕組み

ブロックチェーンは名前が⽰す通り、「ブロック」と呼ばれるデータの集まりが「チェー ン」のように連なって形成されています。ここからはブロックチェーンでデータをやりとりする仕組みを、ビットコインの送⾦を例に解説しましょう。

1.AさんがBさんにビットコインを送⾦。「Aさんがビットコインを送⾦した」という取引データがブロックチェーンネットワークに送られます。

2.「マイナー」と呼ばれる⼈が「Aさんが実際にビットコインを持っているか」、「取引が正しく署名されているか」などを確認。取引が有効であると検証されると、その取引はブロックにまとめられます。

3.データをまとめたブロックがネットワーク上の他の参加者によって受け⼊れられると、ブロックチェーンに正式に追加され、取引は確定します。ブロックが追加されると、BさんはAさんから送られたビットコインを受け取り、送⾦が完了します。

ブロックチェーンのメリット

ブロックチェーンのメリットとして、まずは「透明性」が挙げられます。ブロックチェーン上の取引記録は公開されているため、どのような取引が⾏われているかを誰でも確認可能です。たとえば、不正にビットコインが引き出されたとしても、どのアドレスに送られたかがすぐにわかります。

次に「改ざんが困難」であることです。情報が格納されたブロックには前のブロックの情報を含んで連結しており、1つのブロックを変更すると後のすべてのブロックを再計算する必要があります。再計算するには膨⼤な電⼒や設備が必要となるため、実質的に改ざんが不可能です。

最後に「中央管理者が不要」という点です。ブロックチェーンの取引は個⼈同⼠で⾏われる分散型の技術であるため、データの管理や取引の検証を⾏う中央管理者を必要としません。運⽤コストを削減できるため送⾦⼿数料が安く抑えられるだけでなく、中央管理者による不正を防げます。

 

出典︓総務省「ICT によるイノベーションと新たなエコノミー形成に関する調査研究

また、中央管理システムであれば不具合が⽣じた場合にすべてのシステムが停⽌してしまう可能性があります。しかし、ブロックチェーンは分散管理のため、⼀部に不具合が出たとしても、システムを維持できる利点もあるのです。

まとめ

ブロックチェーン技術は、その特性から多岐にわたる分野での応⽤が期待されています。 ビットコインの取引以外にも⾝分証明や選挙システムなど、透明性を必要とする⽤途で利⽤され始めています。

今はまだブロックチェーンは⾝近な⽣活の中に浸透していませんが、将来的になくてはならない仕組みとなる可能性も考えられるでしょう。