1. MetaStep TOP
  2. ビジネス活用を学ぶ
  3. PLATEAU(プラトー)とは?国土交通省主導の都市3Dモデル化プロジェクトを紹介

2024.05.08

PLATEAU(プラトー)とは?国土交通省主導の都市3Dモデル化プロジェクトを紹介

PLATEAU(プラトー)は、国土交通省が主導する日本全国の3D都市モデル化プロジェクトです。都市の建物や地形を精密に再現するだけでなく、建物の名前や用途、構造などの詳細なデータも付与されており、防災シミュレーションや都市計画、映像制作など幅広い分野で活用されています。

本記事では、PLATEAUの特徴や活用事例を紹介し、その可能性について探ります。

PLATEAU(プラトー)とは?3D都市モデルの特徴を紹介

(引用:PLATEAU

PLATEAUとは、2022年にスタートした国土交通省が主導する日本全国の都市の3Dモデル化・活用・オープンデータ化プロジェクトです。都市のデータをデジタルツイン技術で仮想空間に3D都市モデルとして再現し、洪水・津波などのシミュレーションや日照条件の確認、映像作品の舞台など幅広い用途に活用されます。

都市の建造物や地形が3D化されているだけでなく、建物の名前や用途、構造(木造・鉄筋等)、築年数などのデータが付与されていることが特徴です。これにより、災害シミュレーションに活用する際には、より詳細な検証が可能となります。

さらに、3D都市モデルでは建物、道路、地形、都市計画の区画、統計情報などがそれぞれ別データとして提供されており、必要なデータを重ね合わせることで用途に応じた地図を作成できます。

(引用:PLATEAU

Webブラウザから無料で利用できるPLATEAU VIEW

PLATEAUの3D都市データはオープンソースとして無料公開されており、Webブラウザから直感的な操作で都市データを閲覧できるPLATEAU VIEWも用意されています。

(引用:PLATEAU)PLATEAU VIEWで閲覧できる3D都市データ

日照時間を設定することで日の当たり方を確認できるだけでなく、地図をクリックすることでGoogleMapと連携され歩行者視点を閲覧できるなど、豊富な機能が実装されている点も特徴です。

(引用:PLATEAU)

PLATEAU VIEWの使い方はPLATEAU公式YouTubeチャンネルに公開されているので、参考にしてください。

損害保険支払い作業の迅速化システムに活用

(引用:PLATEAU

東京海上日動火災保険株式会社はPLATEAUの3Dデータを活用し、想定される災害規模に応じた建物ごとの被害状況をシミュレーションするシステムを開発しています。損害保険の支払い実務では、調査員が家屋を1件ごとに現地立ち会い調査を行っているのが現状です。

そこで、このシステムを活用することで災害発生前に現地調査に必要な人員や準備を整え、災害査定や保険金支払い業務の迅速化を目指しています。

 (引用:PLATEAU

将来的には開発したシステムを用いて、立ち会い調査を行わない保険金支払いの実現も進められています。

ゲームやVRの舞台、映像作品の制作にも活用

PLATEAUの3D都市モデルには建物などの繊細なデータが含まれているため、ゲームやVRの舞台、映像作品の制作に活用できます。PLATEAUが公開する新潟市の3Dデータを使用した作例がこちらです。

3DモデリングツールBlenderを使用し、実写写真を3Dデータに貼り付けることでリアルな都市風景を描写しています。

上記の作品の制作方法をハンズオン形式で解説する動画が公開されているため、映像制作に携わる方は参考にすると良いでしょう。

まとめ

3D都市データを無料公開し、災害シミュレーションや映像制作など幅広い用途に利用されているPLATEAU。デザインコンペティションやハッカソンが頻繁に開催されており、スタートアップ企業や学生がPLATEAUを活用して新しい価値の創造や、地域の課題解決を目指しています。

公式サイトのJournalページには様々な取り組みが紹介されているため、自社のビジネスにPLATEAUを活用できるかチェックしてみると良いでしょう。