PLATEAU(プラトー)は、国土交通省が主導する日本全国の3D都市モデル化プロジェクトです。都市の建物や地形を精密に再現するだけでなく、建物の名前や用途、構造などの詳細なデータも付与されており、防災シミュレーションや都市計画、映像制作など幅広い分野で活用されています。
本記事では、PLATEAUの特徴や活用事例を紹介し、その可能性について探ります。
(引用:PLATEAU)
PLATEAUとは、2022年にスタートした国土交通省が主導する日本全国の都市の3Dモデル化・活用・オープンデータ化プロジェクトです。都市のデータをデジタルツイン技術で仮想空間に3D都市モデルとして再現し、洪水・津波などのシミュレーションや日照条件の確認、映像作品の舞台など幅広い用途に活用されます。
都市の建造物や地形が3D化されているだけでなく、建物の名前や用途、構造(木造・鉄筋等)、築年数などのデータが付与されていることが特徴です。これにより、災害シミュレーションに活用する際には、より詳細な検証が可能となります。
さらに、3D都市モデルでは建物、道路、地形、都市計画の区画、統計情報などがそれぞれ別データとして提供されており、必要なデータを重ね合わせることで用途に応じた地図を作成できます。
(引用:PLATEAU)
PLATEAUの3D都市データはオープンソースとして無料公開されており、Webブラウザから直感的な操作で都市データを閲覧できるPLATEAU VIEWも用意されています。
(引用:PLATEAU)PLATEAU VIEWで閲覧できる3D都市データ
日照時間を設定することで日の当たり方を確認できるだけでなく、地図をクリックすることでGoogleMapと連携され歩行者視点を閲覧できるなど、豊富な機能が実装されている点も特徴です。
(引用:PLATEAU)
PLATEAU VIEWの使い方はPLATEAU公式YouTubeチャンネルに公開されているので、参考にしてください。
PLATEAUの3D都市モデルには建物などの繊細なデータが含まれているため、ゲームやVRの舞台、映像作品の制作に活用できます。PLATEAUが公開する新潟市の3Dデータを使用した作例がこちらです。
3DモデリングツールBlenderを使用し、実写写真を3Dデータに貼り付けることでリアルな都市風景を描写しています。
上記の作品の制作方法をハンズオン形式で解説する動画が公開されているため、映像制作に携わる方は参考にすると良いでしょう。
3D都市データを無料公開し、災害シミュレーションや映像制作など幅広い用途に利用されているPLATEAU。デザインコンペティションやハッカソンが頻繁に開催されており、スタートアップ企業や学生がPLATEAUを活用して新しい価値の創造や、地域の課題解決を目指しています。
公式サイトのJournalページには様々な取り組みが紹介されているため、自社のビジネスにPLATEAUを活用できるかチェックしてみると良いでしょう。