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  3. 【インタビュー】PwCテクノロジーラボ担当者が語る メタバースの現在地と技術の未来予測

世界最大規模のコンサルティングファームとして、経営戦略の策定から実行まで総合的なサービスを提供するPwCコンサルティング。「グローバル市場でも競争力を高める」企業支援をするためには、世界でトレンドとなっているメタバース分野は欠かす事の出来ない領域だ。さまざまな企業や組織のメタバース活用支援はもとより、実用的なコンサルティングのために、自社の「メタバース入社式」や3,000台のVRゴーグルを用意した大規模社内イベントといった自社実践も進め、他社の追随を許さない知見を蓄えてきた。そんな同社のTechnology Laboratoryは、最先端技術を活用した新規事業の計画策定や本格展開に係るコンサルティングサービスを提供する組織として知られている。この組織のサブリーダーを務める長嶋 孝之氏は、今のメタバース業界をどう捉えているのか? 本音を聞いた。

PwCコンサルティング エマージングテクノロジー担当
長嶋 孝之
大手システムインテグレーション会社を経て、2012年にPwCコンサルティングに 入社。
十数年にわたりIT/デジタル領域のコンサルティング業務に従事しており、IT/デジタル戦略策定、データ戦略策定、ガバナンス策定、ロードマップ策定、システム開発、大規模システム構築におけるPgMO/PMO、PMI、BCP、業務改革など、IT/デジタル領域において幅広い専門性を有する。
近年は主にメタバース、XR、IoT/デジタルツイン、ブロックチェーンなどの先端テクノロジーを活用した新規事業の計画策定や本格展開に係るコンサルティングサービスを提供している。

PwCが分類する「未踏領域」と、日本のメタバースにおける課題

自身が所属し、サブリーダーを務めるTechnology Laboratoryについて、長嶋氏はこう語る。「Technology Laboratoryでは、世界各所のPwCコンサルティングが持つさまざまなラボと連携しながら、先端技術の情報を収集し、各産業・ビジネスに関するニーズや知識を蓄積しています。扱う領域は非常に幅広いのですが、社会実装・普及が期待され、社会に大きなインパクトを与えるであろうテクノロジー領域を、「現在」「5~10年後」「10~20年後」という各世代に対応した3つのテーマに分けて研究しています。これらの領域について、調査から分析、実装まで、企業や研究機関、政府機関と共に歩み、支援しています」

■エッセンシャル8

現在最もビジネスへの影響が大きく、今後3~5年にわたり重要だと考える8つのテクノロジーのこと。「AI」「AR」「ブロックチェーン」「ドローン」「IoT」「ロボティクス」「VR」「3Dプリンティング」が挙げられる。

■超スマート社会を支える5つの次世代テクノロジー

現在から5~10年後に産業形成が期待され、レジリエンス(自己回復力)とウェルビーイング(社会の良好な状態)を両立した、超スマート社会の実現を支える「3次元空間情報」「次世代ウェブ」「コラボレーション技術」「材料情報」「高齢化対応・健康技術」の5つのテクノロジーのこと。

■最先端技術に基づく5つの革新的テクノロジー

「脳科学」「量子技術」「食品変革」「宇宙関連技術」「エネルギー変革」のことを指す。こちらは10年~20年後に社会実装・普及が期待され、社会に大きなインパクトをもたらすと考えられている。

「つまり、私たちが取り組むのは、人類の未踏領域と呼ばれる部分になります。これらの領域の中で日本企業が勝ち筋を見い出せれば、世界における日本のプレゼンスを上げられると考えています。しかし、少なくともメタバースに関していえば、課題は山積みです」

「日本企業の世界進出」まで見据えるからこそ、その眼差しには真剣さと熱意が宿る

そう語る根拠は、同社による調査データからも導き出されている。

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